友が島クルージング


1992年5月連休、3、4、5と2泊3日で
淡路由良、友が島、淡輪、とまわってきました。


5月3日、晴。
天気予報では、3、4、5と3日ともまずまずのお天気らしい。
こども2人と荷物を満載して出島到着。
出島ヨットクラブも同じ日程で家島クルージングなので
車を止める場所がない!
ハーバーのはずれ(ALCORの近く)まで行って車を止める。

ふだんはガラガラのPAGE1だが、さすがにきょうは
キャビン内にものがあふれかえっている。
ギャレーの備え付けクーラーボックスには漁協で売っている
格安の氷(¥200)が満杯になった。
(帰ってきたときもかなり大量に残っていた。)

食料は消費予定の倍以上はあるので1週間でもだいじょうぶだ。

乗員は、Gさん、長男、次男
      ぼく、長男、次男。
以上6名。
予定では、
3日 0800 出島ヨットハーバー出航
   1500 淡路由良港、着
4日 友が島で昼食
   1500 淡輪ヨットハーバー、着
5日 1500 出島ヨットハーバー、帰着。

実際もほとんどこの通りでした。

さて、準備万端整えて、いざ出港。
だがだが、なんと風向が悪い。
南西の風が真正面から吹いてくる。
タックしながら走るが、ナビゲーターのUくん(Gさん長男)の計算では
夕方になってしまう。機帆走に切り替える。
PIXYSで由良の座標をセットする。目標は約235度のあたりか。
オーパイもセットして、針路を合わせる。
機走5ノットで走っていると、左手に同じYAMAHA30が
並走し始めた。
PAGE1の前を挑戦するかのように斜めに横切っていく。
排水が出ていないから機走ではない。
よーし、機走やめ。帆走モードに入る。
この頃から風もよくなってきたのだろう、帆走で4から5ノット出だした。
オーパイはかましたままである。

なんといってもエンジン音の消えた帆走の世界はいい。

天気もいいし、一直線オーパイモードだし、
昼寝モードに入る。珍しく早起きしたもので、眠たいのだ。
いい気持ちで寝ていると、次第に船の揺れがすごくなってきた。
目がさめるとGさん一家がレインコートを着てハーネスまで着用している。
<どないしたん?>と寝ぼけ眼でたずねると、
風が悪くなったので機走にまた切り替えたが、波が荒くなって
バウが波をかぶってしぶきがコクピットまで飛んでくるので
レインコートを着たんだとか。
着替えるのも気づかず寝てたとは、ま、図太いやつだと思われてもしょがない。
で、カッパたちにおまかせして、そのまままた寝ていると、
たたき起こされた。
<由良の沖に着いたぞ!>

ほよよ、前方に見える島が由良の成が島らしい。
波は荒いが、風向きがよいので、フィニッシュは帆走でいこう。
メインだけで4ノット、ジブを広げると、6ノット以上で
快走し出した。眠気が一瞬にしてさめる。
ぐんぐん成が島が近づいてくる。
防波堤手前でセールダウン、機走に切り替えるのが惜しいくらいいい風だ。。
細長く南北に延びた成が島と砂州が天然の防波堤になった由良港内に入る。
NORIさんに教えてもらって停泊場所は、由良港の入口近くにできた
新波止なのだが、一旦通りすぎて、港内見物である。
一番奥に由良マリーナーがあって、ヨットが停泊している。
その手前まで行って、引き返す。
途中の港内で、数隻のヨットに出会った。

予定通り、先ほどの新波止に停泊することにして、入っていくと、
横付けしている漁船があったので声をかけたら、
あと1時間ほどで出港するとかで、それまでの間、横抱きしてもらうことにして
係留。こどもたち4人は漁船を通って上陸。
無口だが親切な漁師のおじさんだった。

足がわりの自転車を積み込んで、漁船が出ていくと、
入れかわりに岸壁に横付け、もやいを十分にとる。
初めての海外?に感慨深い。
砂浜を掘りこんで作った新波止だが、見た目よりは
波静かである。

まずはそれぞれの家に無事到着の電話をかける。
公衆電話がないので、ガソリンスタンドで電話を借りる。
こどもたち4人は、釣りざおを出して、防波堤釣りを始めた。
けっこう釣りテングたちでにぎわっている波止場である。
釣りエサ屋が遠いのでどうしようかと思っていたら、
これまた親切なおじさんが、スクーター貸したるから
乗っていきと言ってくれたのだが、
ちょうど出張のエサ屋が来たので、ゴカイを買うことになった。
Gさん一家はゴカイをさわるのもいやらしく、
しかたがないので、針にゴカイをつけてやると、
<よー、そんなもん素手でさわるなー!>と
恩を仇で返すのであった。
<よー見たら可愛いで>とゴカイの頭をなでなでしながら
Gさんの顔に近づけてやると、<ギャーッ!>とのけぞった。ははは。

岸壁に這い上がる程だったのが、満潮になってきたのか、
デッキと岸壁が同じくらいの高さになってきた。
けっこう干満の差がありそうだ。
ヨットハーバーのポンツーンにしか係留したことが
なかったのでなにごとも実地である。
風も南から吹いていたのが北風にかわると、船と岸の間が少しあく。
風向きと満干を見て、適宜係留ロープを取り直すことにする。

本日の夕食は、カレーライス。
期待していた漁獲高があまりにも少なかったためである。
ヨットハーバーとちがって陸電がとれないので、
バッテリー節約のため、カートリッジ式のガスランタンで明かりをとる。
メシが終わると、バタンキューで、消灯午後8時。
実に健康的な一日が終わった。

yura3.jpg (12595 バイト)淡路由良漁港yura2.jpg (11707 バイト)夕方になったので、釣りの支度。


あんまし早寝したもんで、夜中に目がさめた。
カンカンとマストに当たる音が耳障りで、デッキに出てみる。
風が北にまわってブンブン吹いている。
メインハリヤードはショックコードで引っ張っている。
スピンハリヤードがマストに当たって音をたてていたのだった。
これもショックコードで引っ張って音を消す。
岸壁には夜釣りの人影がちらほら。
屋台のラーメンがうまそうだ。
係留索も再確認してからバースの毛布にもぐりこんだ。

アサー、午前5時。もう明るい。
太陽がちょうど水平線に出たところ。
普段なら熟睡している時刻だ。

みんなぞろぞろ起き出した。

朝食はパンと紅茶、ジャムにスクランブルエッグ。。
700出港。といっても、次の係留地は目と鼻の先の成が島。

narugashima.jpg (10260 バイト)成が島

渡し船の短い桟橋に船をつける。桟橋には釣りをするボーイスカウトたちや
こどもたちの姿がある。じゃましてごめんな。

いつ渡し船が入ってくるかわからないので、留守番1名を残し
30分交替ということで、Gさんとこども4名がまず島に上陸する。
水深に余裕がないので、もやいを結びなおしたりしていると、
Gさんが、浮遊ブイをぶらさげて戻ってきた。
浜で拾ってきたと言う。
交替で、島に上がる。
友が島水道に面した浜に出てみると、浜は一面漂流物の山である。
大小の船がひっきりなしにいきかっている。
こどもたちはボールとバットを拾ってきて、即席の野球である。
ぼくも浜辺を散歩していると、プラスチックのポールと赤いブイが
あったので拾ってきた。
ポールはコクピットのテントの支柱ないしボートフック代わりに使えそうだ。
赤いブイは、救命浮環のロープの先につけて放り投げるときに使おう。
8時になったので、船に戻ろう。
芝生の上には、ボーイスカウトたちがテントをいくつか設営している。
船にテントを積んできて、テントを張って寝るのもいいか。

桟橋までぶらぶらと戻ってみると、ちょうど渡し船が入ってきた。
<そこのボート、のけーっ!>と叫んでいる。
こどもたちがまだ後から来るが、とりあえず先に船を出すことにして
船に飛び乗り、エンジンをかけ、大急ぎで離岸。
渡し船が客の乗降をすませ、再び離岸するまで沖出しして待つ。
島に取り残されたGさんとこどもたちをタッチ&ゴーで回収して出発。


sail.jpg (13793 バイト)気持ちよく帆走するPAGE1

メインとジブを張り、北風をアビームで受けて友が島をめざす。
由良の瀬戸を6ノット平均の快調さで横断、セーリングを満喫。
あっという間に友が島の観光桟橋沖に到着した。
多数の釣り船が船尾に小さな帆をあげて漂っている。
その間をすり抜けるようにして、桟橋東側の沖側にスターンにアンカーを
おろし、バウライン付けで係留する。

tomo3.jpg (6902 バイト)友が島の南海汽船桟橋。

波が荒く、5、6隻並んで鼻付けしているのだが、前後左右上下に
コロンコロン揺れているのには参った。
南海汽船の私設桟橋とかで、係船料1500円なりを事務所で支払い、
島に上陸する。

午後1時に出港することにして、3時間ほど島ですごすことになる。
友が島燈台(Alt Fl w r 10sec 60m 20M)まで
ぶらぶらと軽いハイキング。
途中、いくつか砲台跡があったりして、かつて要塞地帯であったことを偲ばせる。
淡路島の由良を眼前に見おろす燈台に到着。意外に低い燈台である。

todai.jpg (4490 バイト)友が島灯台

燈台もとは足がすくむような崖の上に芝生が広がっている。
断崖下の磯近くには船釣り船が数隻静かに泊まっている。

帰りは磯づたいに浜を歩く。
潮が引いたのか、タイドプールには色とりどりのイソギンチャクや
貝、カニ、ヤドカリなど、こどもらは大よろこびである。

途中の浜茶屋で昼食のうどんを食べ、こどもたちを浜に残して
桟橋に戻ってみると、案の条、バウラインがいっぱいになっていて
鉄橋のような高い桟橋にあわや船がぶらさがる直前という状態であった。
急いで、バウラインをのばして、余裕をもたす。

tomo1.jpg (8328 バイト)砲台跡から淡路島を眺望する。

桟橋のもっとも岸側にとめたモータボートはオンザロックぎりぎりの
状態となっている。

出発予定時刻の13時、南海汽船と同時にPAGE1も出港。
スターンのアンカーをあげる。
友が島から東北東へ島と紀伊半島に沿っていくと、
きょうの泊地である淡輪YHである。
天気は快晴、風弱く、ないできた。機走でこのまま走る。
こども4人に順番にチラーを持たせ写真をとる。


sail2.jpg (7341 バイト)友が島沖合。


友が島3島(沖の島、虎島、地の島)の北側を走り、
加太の瀬戸をかわし、深日港沖をすぎると、まもなく淡輪である。
淡輪YHの沖合いに達するが、ずいぶんたくさんの漁網がはいっている。
ぐるーっっと遠回りして、ハーバー内へ。
係留バースを探していると、係員の乗った小舟がやってきて、
案内してくれた。
ゲストバースへ右舷横付けする。

tannowa.jpg (12997 バイト)淡輪ヨットハーバー

ポンツーンの水道でPAGE1を水洗い、ついでに塩からい顔も洗う。
YH事務所に入港届を出し、朱夏さんのヨットを探すついでに
ハーバー内をぶらぶら見てまわる。
ほんとに設備の整ったいいヨットハーバーである。
朱夏号をめっけた。
まっかな船体かなと予想していたのに反して、オリーブ色のカラーである。
船腹はグラマーにぽっちゃりとしている。

近くのヨットのコクピットでは、バーベキューをしている。
うまそうなにおいが流れてくる。
その隣の艇では、パンツ一丁のおじさんがスターンから潜ってなにやら
やっている。げーっ、さむそう!

子供たちはハーバー内のポンツーンに座って釣り糸を垂れている。

船に戻って、ライフラインにセイフティラインをつける作業をする。
カンカン照りのいいお天気だ。あ・つ・い。

日が暮れる頃、シンちゃん(Gさん次男)レシピのスパゲッティが
できあがる。たらこ味がうまい。
今夜はみんな元気だ。途中、友が島でゆっくりしたのがよかったのだろう。
陸電ひっぱって裸電球の下で、トランプで遊ぶ。
7並べ、それからもちろん、ページワン!

午後9時半消灯であった。


5月5日。端午の節句。晴れ。
PAGE1のスターンにあげた鯉のぼりが泳いでいる。
昨夜は遅くまで起きてたもんで、起床は午前6時少し前。
ヨットハーバーには800出港と伝えてあるので、
ゆっくりできる。
昨晩のなべ食器類をポンツーンのホースを持ってきて洗う。
Gさんがカメラを持ってきて、ぼくが食器洗う姿を記念撮影。
<珍しいことしとるから自宅に送り付けたるわ>という
フォーカス顔負けである。うかうか皿洗いできんなー。

朝食は、自由メニュー。
カップUFO焼きそば。
どんべえ天そば。
カップヌードル。
ジャムパン。などなどてんでんばらばらである。

出港届を出しにいくが、事務所はかぎがかかっている。
ポストのような箱へ用紙を入れて完了。

上架してあるヨットの脚立にのぼって、外海のようすを見てみる。
風が強く、波も高いようだ。うさぎが1匹、2匹、3匹、。。。
出港は少し遅れて830になった。
エンジン点火。
バックするが風でバウが流され、横になってしまった。
隣の船のアンカーロープにキールが当たってしまう。
どちょんぼである。
ポンツーンに横付けしている船に沿って、ライフラインを手でつかんで
人力でバックさせるべきであった。と反省する。
近くの船の人が手伝ってくれて、そのままバウを180度回転、
ようやく出港することができた。情けない。トホホ。

ハーバーから出ると、けっこうな波と風。
漁網がたっぷり入っているので、障害物競争のように旗を避けて走る。
バウが波に突っ込み、コクピットまでしぶきがあがる。
もちろん、カッパはすでに着用済みである。
メインセールをあげようとして、メインハリヤードが
フォアステイにひっかかっているのに気がつく。
ボートフックをのばしてハリヤードの絡みをとる。
1ポンリーフであげるが、機走で速力をつけていないと
うまく風上にバウがいかない。波風があるとなかなか大変だ。
メインがあがった。ジブを少しリーフした状態で広げる。
風向きはあいにく出島方向からのNE。
帆走を楽しむことにして、NとEのタックで走ることにする。。
淡輪からまずは北上0度。タックして東90度へ。
関西新空港を目印に進む。速力5ないし7ノット。

新空港の北端まで帆走で来たところで、メインのリーフを解いた。
とたん、風がぱったりなくなった。
機走に切り替え、大阪南港の火力煙突を目印に走る。
天気はよく、視界良好。明石海峡からこちらに入ってくるヨットまで
はっきり見える。
途中、同じく機走してくるヨットと並走。
カメラを出して写真をとると、向こうもカメラを出してきた。
ニアミスくらいに近づいてきて、
<どちらの船ですかー?>とたずねてくる。
浜寺のヨットだった。現像できたら写真を持っていってあげよう。
こども連れの家族クルージングのようだ。

昼食は、ポップコーンとシリアルで済ます。
昼食の後は、お定まりの昼寝の時間である。
キャビンのスターンバースでいい気持ちで寝ていると、
なにか薬品臭がしてきた。堺港出島の入り口である。

前後にヨットの列ができている。
家島クルージングにでかけていた出島ヨットクラブのフリートが
ちょうど戻ってきたのだ。
そちらもいい航海を楽しんできたようすだ。
デッキには一様によく日焼けした姿が目についた。

出島のポンツーンに無事着岸。
<帰ってきた>という思いがしみじみとわいてきた。