琵琶湖ファミリークルージング


91年夏8月。
妻オルカ(本名かおる)とこども3人を連れて、またまた琵琶湖へ
ファミリー狂ージングにいってきました。

2、3回はJさんたちと練習してからね!
とオルカさんにはまだまだ信用してもらってないみたいでしたが、
べっちょないで、だいじょうぶやで、もういけるで、となだめすかして
ようやく、ファミリークルージングにこぎつけた次第。
こどもら3人はもちろん大よろこびです。

さて当日(8月7日水曜日)
いそいそ弁当をつくっているオルカのよこで
0775177で琵琶湖の天気予報をきく。
Jと行くときゃ、そんなことはしないけど。

彦根地方のきょうの天気は
降水確率30%、北西の風ややつよし。
と言ってるが、ま、だいじょうぶやろ。

こども連れなので、オルカは車で行きたいと言う。
ラジオをつけて、交通情報をきくが
阪神高速、名神高速ともあいもかわらずひどい渋滞である。
極力、荷物は少なくして、JR新快速でいくことに決定。
自宅からタクシーでJR神戸駅へ。

三宮でひとつだけ席があいたので、こどもら3人三重ねで座らせておく。
こども連れの親子が、親が立って、こどもが座っているのは
けしからんという意見もあるが、
うちの場合は、じっと座っててくれたらありがたい方で
あちこち立ち歩くから困るのである。

JR叡山、着。
小川に沿った小道をマリーナに向かう。
水は澄んでいるので、魚が群れているのがよく見える。
ぼくたちがこどもの頃は、近くにこんなきれいな小川があって
川遊びをずいぶんしたものだけど、いまは珍しくなった。

マリーナに着いたのは、ちょうど正午前。
出航届を出して、船のカバーをはずし、
バッテリーのコードをつなぐ。
オイルを点検。
この前、その場しのぎにたたきなおしてもらってたプロペラを
新しいのに交換する。

家族全員、船に乗せておいて、そのままリフトまで牽引してもらう。
リフトをおろす直前に、おっさんが、
<ビルジ抜きの栓したか?>とあわててきく。

しもた、わすれてた!
船尾の船底部に親指ほどの穴があって、
陸置きしているときは栓をはずしておくのだが、
水におろすときはもちろん、栓をはめなければならない。
船からとびおりて、リフトの上で大急ぎで栓をはめて手でしめる。

<轟沈するところやったで!>とおっさんがおどす。
オルカをはじめ、家族の不安な視線を感じる。

さて、水面にいよいよ船はおりたが、
こんどはエンジンがなかなかかからない。
いくらやってもかからない。
チョークひくの忘れてたのに気がついて
ひいてみてもかからない。
キャブレターへ燃料送る風船みたいなのをおさえてみても
かからない。
うーん、困った。
と、がんばるうちにようやくかかった。ホッ。

次の難関はバック。
この前のときは、船首を沖側にしておろしてくれたので
Jでも簡単に前進で出せたのだが、
きょうはなぜか、船首が陸側になってる。
実は、実技試験ではバックができなかったのだ。
ぐるぐる後ろむきに回ってしまって、ワンワンワンという悲惨さであった。
(参考までに、Jは着岸、離岸ができなかった。大減点である。)

しかし、きょうは面子がかかってる。
無事、バックでリフトから湖上に船を出す。ホッ。
実技試験の試験艇がぼろかったからやで。あれは。と、自己弁護。
反転してgo ahead。

風がすこしあるが、南湖は浅いのでさほど波はない。
快調にガンガンとばす。
Jたちには着けなかったライフジャケットを
大切な妻とこどもたちにはしっかりと着用させている。
(ほんとは、船長には同乗者に着用させる義務があるのですよ)
きょうは曇空で風があるのとでちょっとすずしい。

琵琶湖大橋をくぐって北湖へ出る。
北湖は広くて深いのでさすがに波が出てきた。
あまりスピードが出せない。
けっこうバウンドするが、こどもたちはワイワイ喜んでいる。

ワニ浜の沖あたりで停船するが、波でけっこう揺れる。
涼しいので、泳ぐのはやめにして、南湖へ戻ろう。

南湖はおだやかである。
堅田をすぎたあたりで、沖合300mほどのところに投錨。
このあたり水深4mだからロープはじゅうぶんに足りる。

風で流されるのか、ロープは北西方向にピンと張っている。
走錨(錨をひきずったまま流される)してないかどうか確認。

いよいよ、お楽しみのランチタイム。
チキンナゲット、エビフライ、たまごやき、ハンバーグ等など。
こども向けメニューである。
これで帰りのリュックが軽くなる。
海苔巻きのミニおにぎりがおいしい。
冷えたお茶がおいしい。六甲の水がおいしい。

と、またたく間にみーいんななくなってしまって、
そのままおやつの時間になだれこむ。

釣り竿をこどもに渡して、船尾のU字型になったソファベンチで
寝ころぶ。
船の揺れが逆に気持ちがいいのは不思議である。

曇空のわりには、顔を天に向けるとまぶしいので
タオルで目かくし。
おーー、気持ちがええもんだわい。

と、折角いい気分になってるところへ、
どこかのバカ船がやってきた。
こんなに広い水面なのに、わざわざ錨をおろしてる船の近くで
船をとめて、その上、積んできたジェットスキーの練習をやりだした。
ちとモノ考えよー!

ブーン、ブーンとやかましい音が湖面をゆるがす。
ま、そのうちどっかいきよるやろと、錨もあげず、そのまま寝ている。
よく見ると、キャビンの上にブリッジのある、けっこういい船ではある。

案の条、どっかへ行ってしまったのでやれやれ。

近くをまるで飛行船のような船体をした白い船が
船首を高々とあげてゆっくり通過する。
オルカが、<モービーディックみたいやね>と呟く。

ぼちぼち錨をあげるとするか。
その前にエンジンをかけておこう。
ところが、またまたエンジンがかからないのだな。これが。

オルカの不安な表情。

べっちょないて。そのために無線機もってきてるがな。
スリルとサスペンスもなかなかいいものだ。

ブルンブルン、白い煙をあげてやっとかかった。
どうもオイルあがりをおこしてたようだ。

エンジンのきげんのいいうちに走ろう。
燃料も4分の1くらいしか残っていない。
出航するときに入れておけばよかった。
と思うが、航海先立たずである。

ところが、行けども行けども、マリーナが見つからない。
おかしいな?このへんやねんけどなーー?
燃料計は4分の1を切った。
あせるぜ。

どうやら行きこしたらしいことに気づいて、
Uターンして戻る。
あっこや、あっこや!

時間は午後4時。
ちょうど他の船も2隻戻ってきた。
大きなヨットクルーザーがするするとマリーナ桟橋に入っていく。
続いて、こちらと同クラスのモーターボート。

その後に続いて、外側の桟橋に着岸。
係留ロープの用意をしてなかったことに気づいて、
もいちどやりなおし。

着岸と同時に、オルカに係留ロープをもたせて、船首から桟橋に
跳びうつらせる。クリートにロープをまいて、係留完了。

全員下船。
リフトの係員を呼びにいく。
燃料を入れる必要があるので、ぼくだけ船にもどって、
ガソリンスタンドのある桟橋へ船を動かす。
こちらの方はマリーナの係員が、着岸すると、ロープを係留してくれる。

それにしても、このガソリンタンク、よく入るものだ。
ハイオクガソリン120リットルほど軽くのんでしまった。
2サイクルエンジンなので、オイルもほとんどカラ。
こちらも4リットル補充しておく。

再び、船を沖合いに出して、リフトの順番が来るのを待つ。
ぼくのひとつ前の船は係員にリフトに入れてもらってるようだ。
勝った!

さて、いよいよ、恐怖のリフト乗せ。
きょうは風と波があるので、ちょっと難しいかな?
と、思っていたら、意外とド真ん中に一発で決めることが出来た。

ということで、ますます、変な自信を深めてしまったのでした。